東京回遊魚

人前で話すのが苦手だったのにテレビキャスターとなり、現在は企業研修と人材育成が本業に。当ブログでは、これまでに経験を積み重ねてきたスピーチやプレゼンテーションなど、「人前で話す」ための独自メソッドを公開&大好きな江戸文化の情報もあり^^

人前で話すための掟.その2・声②

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この画像は、前回投稿したニュースキャスターの仕事が決まった頃の、広告告知用撮影で撮った写真です。確か場所は朝日新聞本社ビルの中庭~築地界隈かと。

あらためて見ると、光の加減や表情でかなり変わる顔だなぁと思いつつ。

手前の写真は当時の精神状態がモロに出ています。

毎日ニュースを伝えるキャスターの仕事への責任意識とプレッシャーを抱え、緊張と不安ととまどいとでひきつった表情をしています。

連日睡眠不足で、この撮影の日も1時間くらいしか寝ていなかったと思います。

それでも、若いから目の下のクマがない。初々しくてかわいいじゃぁないですか。

 

自画自賛、失礼いたしましたm(__)m


ところで、本日はお雛様、ひな祭りDayですね。

ならば、たまにはピンクの服でも着てしまおうかとふと思い。

 

どうしたんでしょう、私。
恋でもしてるのかしらぁ~?(誰に聞いてるのか)
とクネクネしてみたのですが。

 

しかしながら、
ピンクの服は1枚も持っていないことに気がついたハルカでございます。

時すでに遅し。

 

さて、本日の本題です。

前回の続き、
発声トレーニングのためのノウハウちょこっと公開です。


まず、始めにズバリ言ってしまいますが、
大人の声質そのものは変えることはできません。

私がボイストレーニングを受けた際、
声楽の講師に言われたことは、
ひよひよした声やかすれた声質を、
50%良い方向へ変えられるのは25歳くらいまでだということ。

声は声帯という筋肉組織を通して発声されるので、
大人の体になって筋肉や周りの組織が固まってしまうと、
容易に変えることはできないからです。

スポーツ選手も競技によっては限界が25歳以下であったりしますよね。

声も筋肉組織を使うものであり、
しかもその声帯という組織はとてもデリケートです。

なので、無理に声質を変えようとして、
必要以上に負荷をかけて発声練習を行ってしまうことはとても危険です。

ポリーブが出来たり、
ひどい場合は声が出なくなってしまいます。

私は個人トレーニングにおいて、
ボイストレーニングを行ってますが、
受講される方は90%25歳以上の方ばかりですので、
まず受講される方にこう伝えています。

「声質は変えられません」


では何をトレーニングするのかというと、

「声を出しやすくする技術を持てるようにする」

ということです。

その結果、
声が大きくなった、
声が通るようになった、
喉のあたりのつかえがとれた、
長時間話していても喉が疲れにくくなった、
といった変化が起こります。


しつこいですが、もともとの声質は変わりません。

変わったと感じたとしたら、
その声は、もともとその方に備わっていた機能と力なのです。


さて、
それでは、そのトレーニング方法ですが、
5つだけおおまかにお教えいたします。

最初は胸式呼吸でOK。
腹式呼吸はできる人のみやってみてください。

軽く首から上半身をほぐしてストレッチ後、
行ってください。


そして、声帯の位置を確かめてください。

声帯は喉仏あたりに位置します。

高い声や低い声を交互に出すと、
声帯が開いたり閉じたりするので、
軽く喉仏のあたりに触れて声帯の感触を確かめてください。


①呼吸⇒鼻から吸って、口から吐くを何度か繰り返す。
⇒その後、鼻から吸って口から吐く際に声を出す。
⇒出しやすい低めの声で、
「あ~~~~~」と、力まずに呼吸を吐ききるまで出す。
⇒何度か繰り返す。出しやすい声の位置を探りつつ。。


②①の「あ~」を、
2M以上離れた壁(鏡でもOK)に向かって、
壁に声をぶつけるように発声する。
⇒「あーーー!」と息を吐ききるまで発声。
 (近所迷惑にならぬよう、場所を選んでください)
⇒出しやすい声の感触として、
 喉の声帯の位置がぐわっと開くような感触を得られるとベスト。
 低い声で練習すること。
 高い声で未経験者が発声練習すると、声帯を傷めます。

③②を毎日5分繰り返す。
 慣れて来たら、長音と短音でのトレーニングへシフトする。
⇒長音「あーーーー!」、短音「はっ、はっ、はっ」
⇒短音の「はっ、はっ、はっ」は、
 腹式呼吸で行えるようにするのがベスト※

④※腹式呼吸について。まず、腹筋を鍛える。
⇒鼻から吸った息が、肺を通って腹に溜まるようにイメージする。
⇒何度か呼吸で繰り返してみる。感覚がつかみにくければ、
 肺に一旦空気を溜めて、
 腹にその空気をストンと落とす、を繰り返してみる。

⑤④の感触がつかめたら、吐く息を声に出して③を繰り返す。
⇒短音の「はっ、はっ、はっ」は、
 腹で音を切る感覚で行う。
 息を吸って、
 「はっ」と同時に瞬間的に腹をへこませて発声する。
⇒長音「あーーーー!」も、腹を徐々にへこませながら発声する。
 息を吐ききった時に、腹がぺしゃんこになる状態にする。

※これを繰り返すことができれば、
 腹式呼吸での基本発声を身につけることができます。
※長丁場しゃべり続ける研修やセミナーでは、
 腹の力を借りて発声する感覚を得られれば、
 かなり発声が楽になり、声量も安定させることができます。


ということで、
5つまでの基本ポイントでした。


これだけでもできる方は、
まずは1ヶ月続けてみると、
変化が表れると思います。

文章だけではさっぱり…という方は、
トレーニング・コーチと一緒に行うことをお薦めいたします。


私もコーチをつけてトレーニングを重ねていった結果、
ひよひよ声で「聞こえないよ」から、
「声がでかい!」と時折注意されるほどのボリュームを得られました。。

トレーニングに適した声の音階を知ることや、
声をブロックしている原因を取り除くことは、
本人だけの練習では難しいとは思います。

 


では、また^^