東京回遊魚

人前で話すのが苦手だったのにテレビキャスターとなり、現在は企業研修と人材育成が本業に。当ブログでは、これまでに経験を積み重ねてきたスピーチやプレゼンテーションなど、「人前で話す」ための独自メソッドを公開&大好きな江戸文化の情報もあり^^

人前で話すための掟.その10・本ヨミレッスン②

f:id:mikaosan:20150708214552j:plain

昨日は七夕でしたね。


短冊に願い事を書かれましたか?


私は忘れてしまいました…。

こんなんですから、
織姫と牽牛星伝説にもあやかれないまま、
未だおひとり様街道を歩んでいるのでしょう。


子供の頃は、
七夕の夜に母がよくこう話してくれました。


母「空を見て。空には天の川があってね、
 その川でおりひめ様とひこぼし様が出会うのよ。
 1年に1度だけ会える恋仲のふたりなの」

私「へ~、どこどこぉ?見えないよ」

母「こちらに見えなくてもちゃんと会ってるのよ」

私「へ~、どーして1年に一度なの?」

母「えっと、、なんだっけ…( ̄  ̄;)」

私「えーーー!どうしてなの?ねぇどうして?」

母「んと、天に引き裂かれちゃった…はず…(ごにょごにょ)」

私「ふぅん…可哀そうだね(;;)」

母「うん。でも、1年に1度は永遠に会えるから幸せよ^^」


…と。


最後の「永遠に会える」は母の脚色ですな。


さすが、我が母上。

「永遠に会えるから幸せ」だなんて、
20年前に父に先立たれた未亡人である母だからこそ、
胸にジ~ンとくる脚色ではある。

かつ、現在齢81にして、
恋愛映画をひとりで鑑賞するだけある。

しかし、
どうやら、母の脳内のひこ星は、
父の姿ではないようで…。


以上、今年の七夕雑感でしたm(__)m

 

さて、
前回の続きです。


前回は、「本ヨミ」レッスンに効果的なものとして、
①キャスター(アナウンサー)読み、
②ナレーター読みを薦めますというところで〆てました。

 

では早速、
①キャスター読みからポイントなんぞをお伝えします。


いちいち(アナウンサー)と書いている理由は、
キャスターにはタレントさんや文化人、
俳優さんなどもいらっしゃるからです。

ここでのキャスター読みとは、
アナウンサースタイルでの方法という意味です。


アナウンサースタイルとは、
・安定した発声と滑舌であること。
・わかりやすく、伝わりやすい話し方であること。
・共通語(標準語)とされる日本語とアクセントで話すこと。
・棒読みではなく、かつ不自然なオーバー演技はNG、
 地声トーンで自然な抑揚をもって表現できること。


そして、
キャスターという設定にしているのは、
テレビカメラに映されている
=不特定多数の視聴者が見ているという意識を持ちながら、
平常心(にみせる)で話せるようにするためです。

但し、「本ヨミ」でキャスター読みの練習をする際は、
カメラ目線はしなくてOK


原稿を机に置くか、手に持って読みます。
なので、それほど緊張はしないはずです。

まずは「見られている」という意識を持ちながら、
原稿をしっかり読む。
回を重ねるごとに正しく伝わりやすく、
表現力豊かに読めるように進めていきます。


原稿も書けないうちに、
いきなりカメラ目線で「ハイ!何か説明を!」
ということは私のトレーニングでは行いません。


例えば、
トレーニングジムなどでも、
いきなり許容量オーバーの重いバーを持って練習すれば、
ケガをしてしまい、筋トレどころじゃなくなってしまいますね…。


それと同じことをしないように、
無駄な緊張感を最初に大きな負荷としてかけるのではなく、
まずは必要な基本技能をトレーニングし、
少しずつ負荷を増やして、
個々の状態に最適な技能と表現力を育成していくという手法をとります。


では、
セルフでできる手法はというと、
以下の通りです。

※始める前に発声発音練習をする。


①原稿を用意する
・前回にお伝えしたように自伝的なエッセイをお薦めします。
・ボリュームは自由。数ページを繰り返し練習することから始めると尚良。
・原稿(本)はあらかじめ内容をつかめるくらいに読み込んでおく


②原稿に下読み記号やラインをひく
・強調したい部分、息継ぎやアクセントの注意部分、
 ふり仮名などを書き込む。
・自分の原稿なので、自分がわかるように書き込んでOK
※アナウンサーには独特の記号入れやライン使いがあります。

 
③キャスター姿勢で原稿を読む準備をする
・机を前に、ニュースキャスターデスクのような位置関係で座る
・自分はテレビカメラに撮られていると思い込む(正面、左右)
・姿勢を正し、目線は原稿に置く
・足元を揃えることも忘れずに
・カメラの代わりとして、目の前に姿見を置くと良い


④③の準備ができたら原稿を読む
・1センテンス毎に間をおいて、ゆっくり読む
・最初は棒読みでOK
・何度も繰り返し、1センテンス毎に感情を少しずつ乗せながら読む
・段落毎に間を1秒おく
・セリフ部分の「*****」は、前後に間を0.5秒設ける
・慣れてきたら、間を使って余韻を持たせるように読む

※文と文の空白は、余韻を感じさせるポイントです。
 決して急がず、焦らず。
「間」を恐れずに、「間」を自分の味方にしてください。

 

①~④の繰り返しだけでも、
読むことへの抵抗感が薄くなってくると思います。
人によっては、早いうちに読むことが楽しくなってくる場合もあります。

自分の声で読むことが楽しくなってくると、
自分の声で話すことに自信がついてきます。


まずはやってみる。

必ず良い変化が起こります。

そんな方々を私はたくさん見てきました。

そして、私自身がそうでした。


小学生の頃、
質問の答えがわかっても、
当てられるのが嫌で挙手さえできなかった私でしたが、

朗読を一度褒められたことがあり、
それ以来、家でも音読することを繰り返しました。

嬉しかったんですねぇ。
コンプレックスの塊だったので、
初めて先生に褒められたことが嬉しくてたまりませんでした。

そして繰り返し練習すれば、
小学生でも上手くなっていくものです。


内気な性格はなかなか治りませんでしたが、
今から思えば、
朗読=音読に自信をもてるようになったことが、
人前で話せるようになる第一歩だったのだと思います^^

 

さてさて、
次は②のナレーター読みのポイントを。

 

次回に続きます^^

 

 

※個人様用の提供メニューをリニューアルしました。
これまでのトレーニングメニューに加えて、
対話式中心のコーチングメニューを設けております。

公式サイト・mikakoharuka.com
http://www.mikakoharuka.com/)に掲載していますが、
詳細を知りたいという方は、ホームページからのお問い合わせはもちろん、
メールでご連絡くださいm(__)m

■遥美香子が行う仕事や提供サービスについてのお問い合わせは、
⇒ mikako★mikakoharuka.com
へお願いいたします。
※★をアットマークへ変えて送信ください。


■社員研修やセミナーを少人数から承ります。
http://www.mikakoharuka.com/

■セミナーや合同研修が苦手な方へ、マンツーマントレーニングをお薦めします。
http://www.mikakoharuka.com/

■部下や新入社員へ教えられるトレーナー育成もマンツーマンから承ります。
http://www.mikakoharuka.com/

人前で話すための掟.その9・本ヨミレッスン①

f:id:mikaosan:20150704234930j:plain

本日の東京は、梅雨前線が停滞中。

シトシト、ザーザーと雨が降り、
空気が1日中ジメジメっとしています。

20年以上東京に住んでおりますが、
肌にまとわりつくような湿った空気は未だに慣れません。

東京が札幌のようなカラッとした気候だったらなぁ、、
と毎年ブツブツ言ってしまいます。

お外で長時間散歩するのが大好きな私ですが、
さすがにこの時期は屋内で過ごすことを優先しています。

屋内で過ごすとなると、
読もうと決めて積み上げた本にじぃっと睨まれてるような気がして、
本日は2冊の書籍を読みました。

雨音を聞きながらの読書はなかなか気持ちがいいものです。

というのはカッコつけで、
途中に睡魔がいらっしゃったので、
快くお迎えし、うたた寝すること3回。

クッションにヨダレのようなシミがあるのですが、
きっと気のせいでしょう。

私に限ってそんな…。

と思い、鏡を除くと、口から頬にかけてひとすじの白いスジがありました。
さらに、クッションの刺繍のカタチ通りにほっぺに型押しが…。

そんな寝ジワも長時間消えず……そんなお年頃です。。

 

さて、
「読書」からの前置きが長くなりましたが、
本日はその「読書」を利用してのレッスン方法をお伝えします。


前回は、リポートレッスンにて、
描写力や表現力を高めることができますよ~、というハナシでしたが、

今回は、本を音読することによって、
表現力を高める「本ヨミ」レッスンのススメです。

本の種類は、
どんなひとが読んでも共感を得るような、
ロングセラーのエッセイから始めたほうがベストです。

小説やビジネス書でもいいのですが、
人へ言葉で伝える表現力を養うということからすると、
小説は感情が入りすぎたり個性が強すぎたりする傾向があり、
ビジネス書はノウハウ的な内容が多いので感情表現が薄くなりがちです。

まずはエッセイから初めて、
慣れてきたら自分の好きな小説を存分に力読していただければと。


私がトレーニング教材としてよく利用するのは、
ベストセラーの『五体不満足』(乙武洋匡講談社)。

日本人ならば世代を問わず読んでいる人が多いと思いますが、
全体の文章が読みやすいですし、
情景描写がイメージとして湧きやすい表現が多く、
初心者の音読に最適なのです。

まずは、全体を黙読してから音読みを始めると尚良し。

その本のストーリーを知り、
温度感、空気感を自分の感情でつかみとります。

いうならば、そのストーリーを、
自分の脳内で映画かドラマにしてしまう感じです。

ざっくりでかまいません。

印象に残った1シーンだけ抜き取ったCMバージョンでもいいです。

雰囲気をつかむことが大切です。

自分の感情スイッチを使って、
感情を言葉にのせていく作業です。

これがないと、棒読みからいつまでたっても上達しません。


そして、音読にはいろいろなパターンがあることもおさえておいてください。

パターンとは、

①キャスター(アナウンサー)読み
②ナレーター読み
③俳優読み


それぞれ違います。

①キャスター読みから始め、
②ナレーター読みをマスターすれば、
とても自然な表現力が身につきます。


③は素人がやるのはお薦めしません。

芝居調は不自然になってしまうケースが多く、
本人がしんどそうなまま突っ走っていたり、
逆に本人が気持ちよくなって聞いてるほうが白けてしまったり、
セリフばかりが大げさになって、
肝心の内容が伝わりきらないことが多々あります。


まずは、①②をマスター。

そして③をやってみたい時は、
その気持ちをしぼりきるまで、
脳内劇場にて、熱くあつ~く存分におやりくださいませm(__)m

 

では、①と②のレッスン法のポイントと注意点を。


次回に続きます^^

 

 

※近日中に個人様用の提供メニューをリニューアルします。
これまでのトレーニングメニューに加えて、
対話式中心のコーチングメニューを設けます。
公式サイト・mikakoharuka.comに掲載次第、
ブログでも告知いたします。
その前に内容を知りたいという方はメールにてご連絡くださいm(__)m

■遥美香子が行う仕事や提供サービスについてのお問い合わせは、
⇒ mikako★mikakoharuka.com
へお願いいたします。
※★をアットマークへ変えて送信ください。


■社員研修やセミナーを少人数から承ります。
http://www.mikakoharuka.com/

■セミナーや合同研修が苦手な方へ、マンツーマントレーニングをお薦めします。
http://www.mikakoharuka.com/

■部下や新入社員へ教えられるトレーナー育成もマンツーマンから承ります。
http://www.mikakoharuka.com/

人前で話すための掟.その8・リポートレッスン②

f:id:mikaosan:20150701092352j:plain

2015年も半月を越えましたね。

昨日6月30日は、各地の神社で「夏越の大祓」が執り行われていました。

「夏越の大祓」とは、半年分の罪や汚れを清める神事。

神社によっては、茅の輪を境内に設置して、
参拝する人達が自由に茅の輪をくぐれるようにしていたり、
祈祷を受け付けていたり。

私は自宅に比較的近い「東京大神宮」へ行って参りました。

祈祷は申し込まず、
茅の輪をくぐり、お賽銭をチャリ~ン、鈴を鳴らし、
いつも通りにパンパンと2拍手、ペコリと1礼。

半年分の感謝の気持ちを伝え、
大吉と出たおみくじを握りしめて、さささと境内をあとにしました。

そして、帰り道途中に立ち寄った他の神社では、
この茅の輪くぐりを有料(2000円以上かと)で行っていると初めて知りました。


ほぅ…、くぐるだけで…しかも予約は事前に…ほぉぉ。


「東京大神宮」へ先に立ち寄って良かった~と思ったのはいうまでもありません( ̄▽ ̄)。

 

以上、私の夏越の大祓レポでした。


さて、前回の続きです。


リポートレッスンのススメとして、
自主的にできるちょい心理的ハードなトレーニングが「ひとりリポート」。


ひとりで屋外にて、
自分の声を録音しながら現場をリポートするというものです。


大方の人は抵抗があるとは思いますが、できないことはありません。

実際に私は行っていた時期がありました。
月に一度、3~4ヶ月だったかと。


以下、方法です。


【ひとりリポートの方法】

※揃えるもの
①録音機器
ICレコーダー、テープレコーダー、ラジカセ、マイク等。
スマホでも使い慣れていればOK


②メモやペン、効果音を演出したいときはそれに対して必要なもの。

③ジブン


※順序
①5分以内のテレビリポートを想定し、
リポートするテーマと場所を決める

②その場所を下見(できれば)し、
おおまかな構成とリポートする言葉(話し言葉の文章)を作る

③②の準備ができたら、いざリポート!

④つっかえても、失敗してもめげずに、
完成形ができるまで何度もやってみる。

⑤録音した自分のリポートを聞く。
改善点を見つけ、別のテーマと場所でのリポートに生かす。

↑↑
この繰り返しです。


例えば、今回の投稿の初めに神社参拝の話をしていますが、
これもリポートテーマにすることができます。


テレビリポートにするならば、
もっと現場の雰囲気や臨場感が伝わるように、
景色やその場の様子、人の混み具合、音、匂い、等々、
その現場にいるからこそわかることを盛って、
視聴者へ伝えるという観点が重要です。


かつて私が行っていた自主リポートでも、
神社をテーマにして行いました。


情景描写で意識したことは、
神社の建物の色や風合いから歴史感を伝え、
境内の緑の様子や匂い、日差し、
そのほかの佇まい、
人の数など。
賑わっているのか、
もしくは静謐な場なのかも率直に伝えること。

そして、自分で音を出せるものはしっかりと活用。

玉砂利の音、
鈴の音、
お賽銭の音…。

音は現場の臨場感が伝わる最高の要素です。

また、その音を出すだけではなく、
音を出した後に、
その音に関してのコメントもさりげなく伝えられるようにすると尚ヨシ。


まずは、録音のみから始めて、
慣れてきたら動画でのリポートを行うといいと思います。

もちろん、最初から動画でもいいと思いますが、
動画がない状態でどれだけリポートコメントを出せるかを考えると、
録音のみのほうが描写力のトレーニングになります。

そして、仕上げた録音リポートは、
自分だけではなくて、
他者に聞かせて感想をもらうことも大切。


現場の様子が伝わっているか、
どんな現場がイメージとして残るかなど、
ダメ出し要求ではなく、
率直に抱かれた印象を聞きましょう。
(そういうことが得意な人にフィードバックしてもらう)


自分だけだとひとりよがりになってしまうので、
(キモチワルいリポーターになる恐れ大…)
表現力や描写力のトレーニング効果としてはあまり芳しくありません。


そして最もトレーニング効果を高められるのは、
経験者からのフィードバック。

つまりリポートの実務実績と、
他者への指導経験のあるプロからフィードバックしてもらうこと。


私もかつては大先輩にフィードバック指導いただきながら、
ひとりリポートレッスンを続けていましたが、
褒められるととても嬉しく達成感がありますし、
指摘される箇所は的を得ているので改善点に早く気がつきます。


そして改善へ向けたアドバイスがとても役立ちました。
それがプロからのフィードバックのメリットですね。

仲間内だと感想は聞けても、
改善するための的確なフィードバックを期待するのは難しいところです。


というわけで、
「ひとりリポートレッスン」は、
未経験であれば抵抗があるとは思いますが、
だからこそ、
度胸、描写力、表現力を鍛えることのできる、
ベストなトレーニングです。


行う時はひとりで。

そして聞く時は、
ひとり+他者、プロからのフィードバックがあればよりベスト。


それがわかっていても…うぇ~ん、勇気がない…

という方は、
屋内からのチャレンジでもいいです。

まずは自宅を視聴者へ紹介する想定でのリポートからでもいいですね。

そして、徐々に外へ出ていく…。

それでもそれでも、
ふええ~~ん(TT)な方は、
ペンやグラス、ペットボトルなど、
静物を使っての色や手触りの描写から始めるという、
初歩中の初歩トレーニングもあります。


ほか諸々ありますが、
私はひとりひとりの方の状況に合わせたマンツーマン・トレーニングを行っています。


お問い合わせ等、お気軽に^^

 

※近日中に個人様用の提供メニューをリニューアルします。
これまでのトレーニングメニューに加えて、
対話式中心のコーチングメニューを設けます。
公式サイト・mikakoharuka.comに掲載次第、
ブログでも告知いたします。
その前に内容を知りたいという方はメールにてご連絡くださいm(__)m

■遥美香子が行う仕事や提供サービスについてのお問い合わせは、
⇒ mikako★mikakoharuka.com
へお願いいたします。
※★をアットマークへ変えて送信ください。


■社員研修やセミナーを少人数から承ります。
http://www.mikakoharuka.com/

■セミナーや合同研修が苦手な方へ、マンツーマントレーニングをお薦めします。
http://www.mikakoharuka.com/

■部下や新入社員へ教えられるトレーナー育成もマンツーマンから承ります。
http://www.mikakoharuka.com/