東京回遊魚

人前で話すのが苦手だったのにテレビキャスターとなり、現在は企業研修と人材育成が本業に。当ブログでは、これまでに経験を積み重ねてきたスピーチやプレゼンテーションなど、「人前で話す」ための独自メソッドを公開&大好きな江戸文化の情報もあり^^

「人前で話す」ための掟。その1.

 前回まで、
「人前で話す」ことが苦手な私が、
「人前で話す」仕事をすることになってしまったそもそもの経緯を綴ってまいりました。


同じ状況にある方、なんとなく興味をもたれた方、
お手すきの方、ほんとうにお暇な方…などなど、
ぜひ熟読くださいませ。

 

●「人前で話す」のは最も苦手でした。が、今はスキルのひとつ。
●「人前で話すの苦手」だけど、もう逃げられない
●初めての講演。味方にしたのは…
●いざ、ライオンズクラブでの初講演へ。
●痛感。ロータリークラブでの講演で得たこと。


熟読いただいても何も特典はございませんし、
つまらなくても何も責任はとれませぬが、
何かしらを得ることができた方は、
脳内で私と握手かハイタッチでもしてください^^


さて、今回は前回まで綴ったことの小マトメとして、
「人前で話す」ための気の持ちよう(心構え)、
準備しておくこと(スキルを身につける)をまとめておきます。

 

私は「人前で話す」スキルを身につけていただくための
トレーニング講師(コーチともいいますが、どちらでも同じ)をしており、
企業研修やセミナーでのトレーニング(複数人合同受講のケース)や、
個人様とのマンツーマンでのトレーニングもいたします。

いずれにしても、
まずは気の持ちようをご自身のココロに装填することがとても大切だと考えております。

それがないままに、
発声練習やマイクの持ち方はねぇん、とか、
アイコンタクトはまんべなくねっ、とか、

いわゆるカタチから始めると、
一律にみょうに甲高い声や化粧声(後々に説明します)になってしまったり、
視線や動作も大げさに不自然に喋る人…、
の状態に仕上げられていきます。

いわゆる、ステレオタイプの一定したモデルケースにあてはめていくわけです。

 

「人前で話せる人って、上手く話せる人って、こんな声でこんな感じの人♪」というイメージ像に。

 

これは恐ろしや…といつも私は感じています。

 

お話しアンドロイドの出来上がり!ということになってしまうからです。


なので、
トレーニングを受けられる方には、まずは気の持ちよう=心構えをもっておくことを伝えています。


①「人前で話す」ことから逃げないと自分に繰り返し言い聞かせる。

②「人前で話す」時、上手く話そうとしない。
 向こう側の聴き手へ内容をしっかりと伝えきる気持ちで話す。

③「間」を恐れない。むしろ「間」を味方にする。

④緊張しすぎて原稿が目に入らなく、頭の中が真っ白になったら、
 「できる。自分はできる。ここにいる人達に、しっかりと伝えきることができる」
 「できる」呪文を頭の中で唱える⇒自分で自分に暗示をかける。

⑤早口は百害あって一利なしと肝に銘ずる。
 ⇒ゆっくり落ちついた速度で話す。

⑥一度行った内容のスピーチを使い回しする際には、
 ひとつでもいいから新しい情報を入れる。
 その会場や受講者に合わせた原稿のブラッシュアップを必ず行う。
 ⇒なめてかかるとろくなことはない。
  手抜きは必ずバレる、集まってくれた人達へつまらない印象を与える
 ⇒評価が落ちる。


そして、事前準備もとても大切。

話すの苦手!という人ほど、ココを怠っています。

①話す内容の原稿を必ず自分で作る。

②話したい内容のキーワードやフレーズを、
 自由に思い浮かべて書き出す(ひとりブレスト)。

③②で生み出した言葉を、伝わる内容へと構成していく。

④構成のセオリーは同じ。テーマ⇒エピソード⇒テーマで〆る。

⑤④の原稿が仕上がったら、自分で読んで録音し、録音を聞き返す。

⑥自分が納得するまで録音の聞き返しと書き直しを重ねる。この作業で、もうひとりの客観的な自分を味方にできたらしめたもの。

⑦当日の現場で話のポイントが読みやすいように、
 原稿のポイントにマーカーや目立つ印をつけておく(基本中の基本)。


以上の訓練を実行すれば、
話すの苦手~(TT)な人でも、
数分のスピーチならば必ず上達します。
これまで数え切れないほどのトレーニングを担当してきましたが、
上達しない人はいませんでした。


そして、上記の心構えと基本スキルのほかに、
もうひとつ大切なのは、
ひとにはそれぞれに個性があり、
その個性を長所へと育てていくことです。

 

お話しアンドロイドにならないためには、
自分の長所はどこなのか、
自然な声の音階やトーンはどこなのか、
何をどんな内容で、
どんな構成で、
どんなリズムの話し方で伝えていけばいいのか、

 

ご自身の個性を良く知った上で、
その人ならではの良さ
=個性を生かして人へ伝えるスキルを鍛えていくことが、
とても重要だと私は思います。

 

その方法は、また次回に!