東京回遊魚

人前で話すのが苦手だったのにテレビキャスターとなり、現在は企業研修と人材育成が本業に。当ブログでは、これまでに経験を積み重ねてきたスピーチやプレゼンテーションなど、「人前で話す」ための独自メソッドを公開&大好きな江戸文化の情報もあり^^

「人前で話すの苦手」だけど、もう逃げられない

前回の続きです。

 

私は逃げられない立場になったからこそ…「人前で話すことが苦手」という課題をクリアできました。

 

苦手だけど、そこからもう逃げられない!という環境に自分の身を置く。

という環境設定が、課題クリアへの第一歩。

 

似たような例えでいうと、

外国語が全くできなくても海外での生活が迫っていれば、

まずは外国語スクールへ申し込んじゃう⇒お金全額前払いしちゃう⇒通うしかない!⇒話せるようになった~^▽^

ということがありますよね。

 

「人前で話す」ことも同様に、逃げられない環境設定は、

課題クリアのためのとても有効な方法です。

 


「人前で話す」ことが苦手であった私は、
ミスさっぽろになったことで、
一夜にして「人前で話す」任務を果たさなければいけないことになりました。

 

期間にして1年3ヶ月。

ミスさっぽろの主な公務は、
札幌市の親善大使役として、官公庁、観光事業団体や経済団体主催の式典、
有識者が交流するパーティなどへ出席すること。
また、ミスさっぽろのみでの首相官邸訪問、全国各主要都市の知事や市長を表敬訪問、さらに海外姉妹都市での親善交流式典へ出席などなど。

 

それらの場で必ずスピーチ。

 

ステージ上で札幌市のアピールをすることが第一の任務。

ステージの下に降りたら、エライひとたちの集まりの中、
ビビらずにコミュニケーションをとることも求められます。

 

親善大使として必要な知識、
スピーチ手法、一般・国際マナーも含め、
公務のためのトレーニングは2週間ありましたが、
社会経験もない若い娘っこの私には、
2週間ではマインドもスキルも追いつきません。

でも、公務のスケジュールは既に決められています。

若い娘っこだからといって、
できなくても笑って許してくれるような空気感ではなく、
期待に応えるのが責務、というプレッシャーを感じていました。

 

どうしよう…スピーチなんてできない、
本当は話すの苦手だもん、デキナイ!!
と、自宅に帰るとお布団かぶってピーピー叫んでました。


でも、もう実験じゃないんだ。
もう逃げられないんだ。
という現実。


そこで、
トレーニング期間に習ったことではないのですが、
まず、1分~数分のスピーチのテーマを1つ決めて、
そのテーマで思いつく内容を、
言葉にしてどんどん紙に書き出していきました。
思いつくままに、単語、短い文章、時には長い文章、
今でいう「ブレスト」です。

①自分の頭に浮かぶ言葉を自分で書き出す。

②パズルのようになった言葉たちを、
テーマ⇒理由⇒エピソード⇒〆の言葉
↑この構成に埋めるようする。

そうしてスピーチ原稿を作っていきました。

ひとりで黙々と行う作業なので、
細かいルールは設けずに、
とにかくボキャブラリーとエピソードを出して出してのアウトプット。

そして、構成にはめていく作業を続ける。
それがスピーチ原稿もどきに整ったら、
声に出して読んでみて、その後も何度も何度も書き直す。

 

公務の日が迫っているので、
もう逃げられないんだ~~と自己暗示の助けを借りて、
自分を追い込んで毎日この自主トレーニングを行いました。


その結果、
緊張でギクシャクしていたものの、
公務でのスピーチを褒めていただき、
すぐに札幌のライオンズクラブロータリークラブより、
1時間話してくださいとの講演依頼をいただきました。

 

いただきました。
と書きましたが、その頃はまたもや、
「できない!!1時間なんて何話せばいいの??むり!」
とジタバタしてました。

今と違ってパワポなんてありません。

自分の声と言葉のみで、自分の親以上の年代の方たちへ向かって1時間語るのです。

 

できることならば逃げ出したい。。

 

しかし、逃げることも断ることも許されません。
公務ですから。

 

5分程度までのスピーチでは、
マインドも原稿もなんとか自己演出できていた私でしたが、
さすがにひとりで1時間となると、
それまでの自主トレ方法ではこれまた追いつかないと思いました。

でも、公務日は近づいています。

 

逃げられない。
やるしかない。ひとりで1時間…。

 

そこから、
また自主的に自宅で自己トレーニングを始めました。

話の構成方法は、それほど変わりませんが、
人前でひとりで1時間話すためには、
マインドの持ち方が要だということに気がつきました。

その方法は―。


次回に続きます。